在宅ワークの電気代より盲点だった洗濯代|出社週5日との家事コストを比べてみた
在宅ワークを始める前、私が真っ先に心配したのは電気代でした。
「一日中パソコンを使ったら、電気代はどれくらい上がるのだろう」
「夏と冬はエアコンもつけっぱなしになるし、出社していた頃より家計の負担が増えそうだな」
そんなことばかり考えていたのですが、実際に在宅ワーク中心の生活を始めてみると、意外なところにもお金と時間がかかっていることに気づきました。
それが、洗濯です。
私は会社員として働きながら、2人の子どもを育てています。家にいる時間が増えれば、通勤用のワイシャツや外出着を洗う回数は減ると思っていました。
ところが現実には、タオルや部屋着、子どもの衣類、キッチンクロスなどを気軽に洗うようになり、洗濯機を回す回数はむしろ増えました。
1回あたりの電気代だけを見ると、それほど大きな金額ではありません。しかし、水道代、洗剤代、柔軟剤代、乾燥代まで合計すると、思っていた以上の出費になります。
さらに見落としていたのが、洗濯物を仕分け、干し、取り込み、畳み、家族ごとに収納する時間です。
この記事では、2児のいる4人家族をモデルに、在宅ワーク週5日と出社週5日で洗濯を中心とした家事コストがどう変わるのかを比較します。
なお、電気・水道料金や洗濯機の性能は、契約プラン、居住地域、使用機種によって異なります。記事内の金額は、公開されている目安単価を使った概算です。
在宅ワークで増えたのは電気代だけではなかった

最初に気になったのはパソコン・照明・エアコンの電気代
在宅ワークの費用として、最初に思い浮かぶのは電気代ではないでしょうか。
ノートパソコンだけでなく、外部モニター、デスクライト、Wi-Fiルーターなどを長時間使います。真夏や真冬には、仕事をしている部屋のエアコンも必要です。
たとえば、消費電力50Wのノートパソコンを1日8時間、月20日使用すると、消費電力量は月8kWhです。電力料金を31円/kWhとして計算すると、パソコンだけなら月約248円になります。
ここにモニターと照明を加えても、エアコンを除けば月数百円程度に収まるケースが多いでしょう。
一方、エアコンの使用量は季節や住宅性能によって大きく変わります。夏と冬は、パソコンよりも冷暖房のほうが家計への影響を感じやすくなります。
厚生労働省のテレワーク総合ポータルでは、在宅勤務に伴う通信費や水道光熱費について、労使のどちらが負担するかを事前に話し合い、ルールを明確にすることが望ましいとされています。
ただし、すべての会社が在宅勤務手当を支給しているわけではありません。実際には、電気代や水道代を自分で負担している人も多いでしょう。
私の会社でも、在宅勤務をした日の細かな光熱費まで精算できる仕組みはありませんでした。そのため、初めのうちはパソコンやエアコンを何時間使ったかばかり気にしていました。
しかし、家計を見直してみると、電気代以外にも小さな支出がいくつも増えていました。そのひとつが洗濯代だったのです。
家にいると「少量でも洗ってしまう」回数が増えた
出社していた頃は、平日の朝に洗濯機を回す余裕がありませんでした。
朝食を用意し、子どもの支度を手伝い、自分も着替えて家を出ます。洗濯は夜か休日にまとめて行うことが多く、ある程度の量がたまるまで待つのが普通でした。
ところが在宅ワークになると、洗濯機を回すハードルが下がります。
始業前にスイッチを押し、昼休みに干す。あるいは、打ち合わせのない時間に洗濯を始め、仕事が終わる頃に取り込む。自宅にいるので、少しの洗濯物でも「今のうちに洗っておこう」と考えるようになりました。
子どもが食事をこぼした服、汗をかいた部屋着、洗面所で使ったタオルなども、以前より気軽に洗濯機へ入れます。
清潔にできるのは良いことです。ただ、洗濯物が少ない状態で回しても、電気、水、洗剤は必要です。
出社していた頃は週6回程度だった洗濯が、在宅ワークを始めてから週8回程度に増えたとすると、年間では約104回も多く洗濯機を回す計算になります。
1回あたりの差は小さくても、年間で考えると見過ごせません。
洗濯代は1回の金額より年間の積み重ねで考える
洗濯機を1回動かしたときの電気代は、機種によって異なりますが、洗濯だけなら数円程度です。これだけを見ると、「洗濯代を気にしても仕方がない」と感じるかもしれません。
しかし、洗濯には水道代がかかります。さらに洗剤、柔軟剤、漂白剤、香りづけビーズなどを使えば、1回あたりの費用は徐々に膨らみます。
雨の日や花粉の季節に乾燥機や浴室乾燥を使えば、電気代も増えます。
洗濯代は、次の費用を合計して考える必要があります。
- 洗濯機を動かす電気代
- 洗濯に使用する水道代
- 洗剤や柔軟剤などの消耗品代
- 衣類乾燥機や浴室乾燥の電気代
- 洗濯槽クリーナーなどの手入れ費用
- ハンガーや洗濯ネットなどの買い替え費用
さらに、お金として請求されるわけではありませんが、洗濯に使う時間も大切な家事コストです。
「たった数十円」「たった20分」でも、それが年間100回増えれば、家計と生活に無視できない差が生まれます。
出社週5日と在宅ワーク週5日を比べる条件

2児のいる4人家族をモデルに試算
今回は、私と同じような子育て家庭を想定し、次の条件で比較します。
- 会社員の父親、配偶者、子ども2人の4人家族
- 一般的な縦型洗濯機を使用
- 出社週5日では、洗濯を週6回行う
- 在宅ワーク週5日では、洗濯を週8回行う
- 1か月は約4.3週として計算
- 洗濯のみの場合は自然乾燥を基本とする
- 電力料金は31円/kWhを目安とする
- 水道料金と下水道使用料は合計262円/㎥を目安とする
- 洗剤と柔軟剤は合計1回約12円として計算する
在宅ワークだから必ず洗濯回数が増えるわけではありません。
一人暮らしで外出着が減った人なら、洗濯回数が少なくなることもあります。反対に、小さな子どもがいる家庭や、タオルを頻繁に交換する家庭では、家にいる時間が増えることで洗濯回数も増えやすくなります。
今回の比較は、すべての家庭に当てはまる結論ではなく、「洗濯回数が週2回増えたらどうなるか」を確認するためのモデルです。
比較するのは電気代だけではなく6つの家事コスト
在宅ワークと出社を比較するときは、パソコンやエアコンの電気代だけでなく、生活全体の変化を見る必要があります。
| 比較項目 | 出社週5日 | 在宅ワーク週5日 |
|---|---|---|
| 洗濯機の電気代 | 洗濯回数に応じて発生 | 回数が増えると上昇 |
| 水道代 | 洗濯回数に応じて発生 | 少量洗いが増えると上昇 |
| 洗剤・柔軟剤代 | 通勤着の洗濯が必要 | 部屋着やタオルが増えやすい |
| 乾燥代 | 休日にまとめて干しやすい | 平日に乾燥機を使う家庭もある |
| 衣類のクリーニング代 | スーツやワイシャツで発生 | 通勤着が減れば節約しやすい |
| 洗濯に使う時間 | まとめ洗いが中心 | こまめな洗濯で作業が増えやすい |
通勤費や昼食代も働き方によって変わりますが、会社の負担制度や本人の生活習慣による差が大きいため、今回の主な試算からは外します。
記事のテーマである洗濯と家事に範囲を絞り、比較していきます。
客観的な試算と私自身の体験は分けて考える
洗濯代の記事で注意したいのは、家庭による違いを無視しないことです。
電気料金は契約プランで異なり、水道料金には地域差があります。洗濯機も、縦型とドラム式では使用水量が違います。乾燥方式によっても電気代は大きく変わります。
そのため、公開されている目安単価を使った計算と、私自身が感じた生活の変化は分けてお伝えします。
私の場合、在宅ワークになってから洗濯の機会が増えましたが、すべての人に同じ変化が起きるわけではありません。
大切なのは、「一般的にいくら」と書かれた数字だけを見るのではなく、自宅の洗濯機の仕様と実際の洗濯回数を確認することです。
洗濯機の取扱説明書やメーカーサイトには、標準コースの消費電力量と標準使用水量が記載されています。それを自宅の電気・水道単価に当てはめると、より現実に近い金額を計算できます。
洗濯1回はいくら?電気・水道・洗剤・乾燥代を分解

洗うだけなら電気代より水道代の割合が大きい
洗濯機の費用というと、モーターを動かす電気代を想像しがちです。
しかし、洗濯だけで乾燥を使わない場合は、電気代より水道代のほうが大きくなることがあります。
東芝の2026年版カタログに掲載されている縦型全自動洗濯機の一例では、1回の洗濯にかかる費用の目安は、電気代約3.1円、水道代約29.6円、合計約32.7円です。
同じ縦型洗濯機でも、容量、洗濯物の量、コースによって使用水量は変わります。それでも、洗濯のみなら「電気代より水道代の影響が大きい」という傾向はつかめます。
この約32.7円に、洗剤と柔軟剤を合わせた約12円を加えると、1回の洗濯は約44.7円です。
分かりやすく約45円として計算すると、週6回の場合は次のようになります。
- 1週間:約270円
- 1か月:約1,161円
- 1年間:約13,932円
週8回なら、1週間約360円、1か月約1,548円、1年間約18,576円です。
週2回の違いでも、年間差は約4,644円です。1回約45円と聞くと小さく感じますが、回数を年間に置き換えると、「まったく気にしなくていい金額」とも言い切れません。
洗剤と柔軟剤も1回ごとにかかる固定費
洗剤や柔軟剤は、特売日にまとめて買うことが多いため、1回あたりの費用を意識しにくい支出です。
詰め替え用の大容量パックを買うと安く感じますが、大切なのは購入価格ではなく、何回使えるかです。
たとえば、1袋1,000円の洗剤を100回使えるなら、1回あたり10円です。しかし、容器へ注ぐときに量を測らず、毎回少し多めに入れていれば、80回程度でなくなるかもしれません。
柔軟剤、漂白剤、香りづけビーズまで加えると、洗濯物を1回洗うための消耗品代はさらに増えます。
私も以前は、「汚れやにおいが心配だから」という理由で、洗剤を規定量より多めに入れていました。
しかし、洗剤は多く入れれば入れるほどきれいになるわけではありません。すすぎが不十分になったり、衣類や洗濯槽に成分が残ったりする可能性もあります。
洗濯物の量に合わせて適正量を使うことは、節約だけでなく、洗濯の仕上がりを安定させるためにも大切です。自動投入機能がある洗濯機なら、設定量が適切か一度確認してみるとよいでしょう。
洗濯代が跳ね上がりやすいのは乾燥を使ったとき
洗濯のみと、洗濯から乾燥まで行う場合では、電気代が大きく異なります。
乾燥方式には、大きく分けてヒートポンプ式とヒーター式があります。
ヒートポンプ式は、空気中の熱を利用しながら低温で乾かす方式です。比較的省エネで、衣類への熱ダメージも抑えやすい特徴があります。
ヒーター式は、ヒーターで温めた風を使って乾燥させる方式です。構造が比較的シンプルな一方、ヒートポンプ式より消費電力量が大きくなりやすい傾向があります。
パナソニックのシミュレーションでは、1日1回、6年間洗濯から乾燥まで運転した場合、機種によって電気代と水道代の合計に大きな差が出ています。掲載条件から1回あたりに換算すると、ヒートポンプ式の例では約39円、ヒーター式の例では約78円です。
参考:洗濯乾燥機の電気代・水道代シミュレーション|パナソニック
ここに洗剤などの費用を加えると、1回あたりの合計は、ヒートポンプ式の例で約51円、ヒーター式の例で約90円になります。
もちろん、実際の費用は洗濯物の量、気温、設定コース、乾燥フィルターの状態などによって変わります。
ただ、「洗濯機の電気代は数円だから安い」と考えていると、乾燥にかかる費用を見落としてしまいます。
特に雨の日、梅雨、冬場、花粉の飛散時期は、乾燥機や浴室乾燥を使う回数が増えます。
私のように鼻炎が気になる人は、費用を抑えるためだけに何でも外干しするのが難しい場合もあります。洗濯物に花粉が付くことを考えると、室内干しや乾燥機を選びたくなるからです。
洗濯用品や衣類の傷みも見落としやすい
洗濯回数が増えると、洗濯機以外の用品も消耗します。
洗濯ネットはファスナーが壊れたり、生地が破れたりします。プラスチック製のハンガーや洗濯ばさみは、紫外線や熱で劣化します。
洗濯槽クリーナー、糸くずフィルター、乾燥フィルターの手入れ用品も必要です。
また、衣類は洗うたびに少しずつ摩擦を受けます。必要以上に頻繁に洗えば、色落ち、型崩れ、毛羽立ちが起きやすくなり、買い替え時期が早まる可能性があります。
汚れた衣類を洗わずに着続ける必要はありませんが、「一度短時間着ただけの部屋着まで毎回洗う必要があるか」は考えてもよいでしょう。
洗濯を減らすことは、水道代や電気代を抑えるだけでなく、衣類を長持ちさせることにもつながります。
在宅ワーク週5日と出社週5日では家事コストがどう変わる?

在宅ワークで増えやすい費用
在宅ワークでは、家にいる時間が長くなることで、家庭内のさまざまな使用量が増えます。
仕事中に使うパソコンやモニターはもちろん、照明、冷暖房、トイレ、手洗い、昼食の調理などにも電気や水を使います。
洗濯では、部屋着、ハンドタオル、キッチンクロス、食事で汚れた衣類、子どもの着替え、ひざ掛けやクッションカバー、室内で使う寝具類が増えやすいと感じました。
出社していた頃は、日中の汚れや片づけを目にすることがありませんでした。
在宅ワークでは、洗面所のタオルが湿っていることや、子どもが朝食で汚した服が洗濯かごに入っていることにすぐ気づきます。目に入ると、「今なら洗える」と思ってしまいます。
洗濯機を回せる環境が整ったことで、洗濯回数が増えたわけです。
また、オンライン会議の合間に洗濯機を回し、次の会議までに干さなければならないと焦ることもありました。便利になったはずなのに、仕事のスケジュールへ家事の締め切りまで追加していたのです。
出社週5日で増えやすい費用
一方、出社には在宅ワークにはない衣類関連の費用があります。
スーツ、ジャケット、ワイシャツ、ブラウスなど、職場に適した服が必要です。自宅で洗えない衣類なら、クリーニング代もかかります。
夏は通勤だけで汗をかき、帰宅後すぐにシャツやインナーを洗うこともあります。冬はコートやマフラーなど、自宅では扱いにくい衣類が増えます。
私も週5日出社していた頃は、仕事用と自宅用の服を完全に分けていました。
帰宅後に部屋着へ着替えるため、単純に考えれば1日に2種類の衣類を使います。在宅ワークなら朝から部屋着に近い服装で仕事ができるため、通勤用衣類の洗濯は減りました。
ワイシャツをクリーニングへ出す人なら、在宅ワークによる節約効果はさらに大きくなります。
仮にワイシャツ1枚のクリーニング代を250円、月20枚とすれば、月5,000円です。在宅ワークで利用回数が半分になれば、月2,500円を抑えられます。
そのため、洗濯だけを比べて「在宅ワークは高い」「出社は安い」と単純に結論づけることはできません。
洗濯のみで比較すると在宅ワークは月約387円増えた
今回の条件では、出社週5日の洗濯回数を週6回、在宅ワーク週5日を週8回としています。
洗濯1回の電気・水道・洗剤代を約45円として比較すると、次のようになります。
| 項目 | 出社週5日 | 在宅ワーク週5日 | 差 |
|---|---|---|---|
| 週の洗濯回数 | 6回 | 8回 | 2回 |
| 月の洗濯回数 | 約25.8回 | 約34.4回 | 約8.6回 |
| 月の洗濯代 | 約1,161円 | 約1,548円 | 約387円 |
| 年間の洗濯代 | 約13,932円 | 約18,576円 | 約4,644円 |
月約387円と聞くと、それほど大きくないかもしれません。
しかし、ノートパソコン、モニター、照明だけで発生する在宅勤務中の電気代と比べれば、洗濯回数の増加も無視できない金額です。
さらに、ヒーター式の乾燥を毎回使うモデルでは、洗剤代を含めて1回約90円になります。
同じ回数で比較すると、出社週5日は月約2,332円、在宅ワーク週5日は月約3,110円です。差は月約778円、年間では約9,300円になります。
この違いから分かるのは、在宅か出社かだけでなく、「どのように乾かすか」が洗濯代を大きく左右することです。
結論は働く場所より洗濯と乾燥の習慣で変わる
在宅ワークで洗濯代が上がるかどうかは、家庭によって異なります。
在宅勤務で通勤用衣類が減り、洗濯回数も少なくなる人がいます。自宅にいることで晴れた日に外干しでき、乾燥機の使用回数が減る人もいるでしょう。
反対に、自宅にいるからこそ少量の洗濯物でも回してしまい、洗濯回数が増える人もいます。
子どもが小さい家庭では、大人の働き方に関係なく洗濯物が多くなりがちです。保育園から持ち帰る衣類、食事用エプロン、タオル、シーツなどがあるためです。
つまり、家事コストを左右するのは、「在宅か出社か」という一つの条件だけではありません。
- 家族の人数
- 子どもの年齢
- 洗濯機の種類
- 1回に洗う量
- 乾燥機の使用頻度
- 通勤用衣類の種類
- クリーニング店の利用回数
これらをまとめて考える必要があります。
お金以上に重かったのは洗濯に奪われる時間だった

在宅勤務は家事をするための時間ではない
在宅ワークを経験する前は、「家にいるなら洗濯くらいできる」と私自身も思っていました。
たしかに、洗濯機のスイッチを押すだけなら数分です。
しかし、在宅勤務は休日ではありません。資料を作り、メールを返信し、会議に参加しなければなりません。
洗濯が終わったことを知らせる音が鳴っても、会議中ならすぐには動けません。濡れた洗濯物を長時間放置するとにおいが心配になり、仕事中も気になります。
昼休みに干そうと思っても、昼食を用意し、片づけたら、ほとんど休む時間が残らないこともありました。
在宅勤務には通勤時間がありません。それなのに余裕が生まれなかった理由のひとつは、空いた時間へ細かな家事を詰め込んでいたからだと思います。
「家にいるのだから、家事もできるはず」と考えすぎると、仕事と家事の境界がなくなります。
週2回の洗濯増加でも年間35時間以上になる
洗濯にかかる作業は、洗濯機を動かすことだけではありません。
まず、家中の洗濯物を集めます。色移りしそうな衣類や、おしゃれ着、タオルなどを仕分けます。ポケットにティッシュや小物が入っていないかも確認します。
洗濯が終わったら、衣類を取り出して形を整え、ハンガーへ掛けます。乾いたら取り込み、畳み、家族それぞれの収納場所へ戻します。
この一連の実作業に20~30分かかると考えてみましょう。
在宅ワークによって洗濯が週2回増えた場合、増える作業時間は週40~60分です。年間では約35~52時間になります。
丸2日分に近い時間を、追加の洗濯へ使っている計算です。
これには、洗濯が終わるのを待つ時間や、乾き具合を確認する時間は含まれていません。シーツや布団カバーなどの大物を扱う日は、さらに時間がかかります。
月数百円の差より、年間数十時間の差のほうが大きいと感じる人もいるでしょう。
2児の父親として「洗ったのに片づかない」のがつらかった
私が特につらいと感じたのは、洗濯機を回しているのに、家事が終わった感覚を得られないことでした。
朝、仕事を始める前に洗濯機を回します。昼休みに干します。夕方になれば洗濯物は乾いていますが、その時間には仕事を終え、子どもの迎えや夕食の準備をしなければなりません。
入浴を済ませ、子どもを寝かせた後、リビングには取り込んだ洗濯物の山が残っています。
「今日は在宅勤務だったのに、どうして片づいていないのだろう」
そんなふうに、自分を責めることもありました。
しかし、在宅勤務中は仕事をしていたのですから、家事がすべて終わっていないのは当然です。
この当たり前のことに気づくまで、私は仕事の合間に洗濯を詰め込み、昼休みを削り、夜には疲れ切っていました。
洗濯回数を減らし、自宅で無理に扱わなくてもよいものを外へ任せるようになってから、少しずつ余裕が生まれました。
子どもの話を聞いたり、一緒に遊んだりする時間だけでなく、自分が何もしない時間も確保できるようになったのです。
鼻炎が気になる家庭では外干しだけが正解ではない
洗濯代を抑えるなら、乾燥機を使わず、外へ干す方法が最も分かりやすいでしょう。
しかし、花粉やほこりが気になる家庭では、外干しが負担になることがあります。
私は以前から鼻炎に悩まされており、花粉の多い時期に外へ干した衣類や寝具を使うと、朝から鼻がむずむずすることがありました。
かといって、室内へ大量の洗濯物を干すと、部屋の湿度が上がります。乾くまでに時間がかかれば、生乾き臭も気になります。
特に布団は、自宅で洗った後に中までしっかり乾かすのが簡単ではありません。
わが家では、衣類はできるだけ自宅で洗いながら、布団のような大物は無理に家庭で処理しないことにしました。
布団を定期的にプロへ任せ、花粉の時期に何度も外へ干すことをやめてから、少なくとも私自身は寝起きの鼻の不快感が以前より気にならなくなりました。
もちろん、クリーニングによる感じ方には個人差があり、鼻炎の治療を目的とするサービスではありません。それでも、寝具を清潔に保ちやすくなったことは、私にとって大きな安心につながっています。
洗濯代と家事時間を減らすためにわが家が見直したこと

少量洗いをやめて回す曜日と量を決める
最初に見直したのは、洗濯機を回すタイミングです。
以前は洗濯物が目につくたびに、「今なら回せる」と考えていました。その結果、洗濯槽に余裕がある状態でも運転していたのです。
そこで、急ぎの汚れ物がない限り、ある程度の量がまとまるまで待つことにしました。
もちろん、洗濯物を詰め込みすぎると汚れが落ちにくくなります。洗濯機の定格容量を超えないことが前提です。
そのうえで、通常の衣類は朝に1回だけ洗う、タオルだけで少量洗いをしない、子どもの汚れた服は必要に応じて部分洗いする、シーツや布団カバーを洗う曜日を決める、おしゃれ着は週末にまとめる、家族がむやみに新しいタオルを出さない、といったルールを作りました。
ルールを厳しくしすぎると続きません。「絶対に週6回まで」と決めるのではなく、何となく洗濯機を回すことを減らすだけでも効果があります。
洗濯回数が週1回減れば、1回約45円の場合、年間約2,340円の節約です。作業時間を1回20分とすれば、年間約17時間も減らせます。
乾燥機は時間と天候に合わせて使い分ける
乾燥機は電気代がかかりますが、使わないことが常に正解とは限りません。
子どものタオルや体操服が翌朝までに必要な日、雨が続いて室内干しでは乾かない日、花粉が多く外へ干しにくい日もあります。
そんな日に無理をして自然乾燥だけで済ませようとすると、部屋中が洗濯物で埋まり、気持ちまで落ち着かなくなります。
わが家では、タオルは乾燥機を使う、型崩れしやすい衣類は自然乾燥する、花粉が多い日は室内干しにする、湿度が高い日は除湿機やサーキュレーターを併用する、急ぎのものだけを乾燥させる、と使い分けています。
乾燥機のフィルターにほこりがたまると、乾燥時間が長くなることがあります。フィルターをこまめに掃除することも、余計な電力消費を抑えるために大切です。
電気代だけでなく、「干す時間をどれだけ減らせるか」も考えて使うと、乾燥機に対する見方が変わります。
洗剤は購入価格ではなく1回あたりの費用で選ぶ
洗剤を選ぶとき、以前の私は店頭価格ばかり見ていました。
しかし、大容量の商品でも、1回あたりの使用量が多ければ、必ずしも割安とは限りません。
パッケージに記載された使用回数を確認し、購入価格を回数で割ると、1回あたりの費用を比べやすくなります。
また、わが家では本当に必要な洗濯用品も見直しました。
柔軟剤、漂白剤、香りづけビーズなどを毎回すべて使用すると、費用が増えるだけでなく、在庫管理の手間もかかります。
タオル、子どもの衣類、仕事着など、洗濯物に応じて必要なものだけを使うようにしました。
節約というと、安い商品へ変更することばかり考えがちです。しかし、使う種類と量を減らすほうが、無理なく続けられる場合があります。
普段着は自宅で洗い、布団などの大物は宅配に分ける
洗濯の負担を減らすために、すべての衣類をクリーニングへ出す必要はありません。
Tシャツ、下着、子どもの普段着、タオルなどは、自宅でまとめて洗ったほうが費用を抑えやすいでしょう。
一方、布団のように大きくて重いものは、自宅で洗うこと自体が大変です。
洗濯表示を確認し、浴槽などで洗えたとしても、水を含んだ布団は非常に重くなります。脱水や運搬が難しく、中まで完全に乾いたか判断するのも簡単ではありません。
コインランドリーを利用する方法もありますが、家族4人分の布団を車へ積み、空いている大型洗濯機を探し、洗濯と乾燥が終わるまで待つ必要があります。
子どもを連れて行けば、待ち時間も負担になります。
その点、布団の宅配クリーニングなら、自宅で集荷してもらい、洗浄と乾燥が終わった布団を自宅で受け取れます。
サービスによっては、クリーニング後の布団を一定期間保管してもらうことも可能です。
季節外の布団を預けられれば、押し入れやクローゼットに余裕ができます。自宅での洗濯時間だけでなく、収納場所の悩みも減らせるのです。
わが家では、毎日の衣類は洗濯方法を見直し、自宅で扱いにくい布団だけプロへ任せる方法が合っていました。
宅配クリーニングは、自宅洗いより料金がかかります。だからこそ、日常の洗濯物まで何でも外注するのではなく、負担の大きいものを選んで任せることが重要です。
料金、保管期間、納期、洗浄方法などを比べたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
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まとめ|在宅ワークの家事コストはお金と時間の両方で考えよう

在宅ワークで増える費用は、パソコンやエアコンの電気代だけではありません。
家にいる時間が長くなり、タオル、部屋着、子どもの衣類などをこまめに洗うようになると、水道代、洗剤代、乾燥代も少しずつ増えていきます。
今回の条件では、洗濯回数が週6回から週8回へ増えると、洗濯のみでも年間約4,600円の差が出ました。
ヒーター式乾燥を毎回使うモデルでは、年間の差が約9,300円まで広がります。
ただし、在宅ワークでは通勤用衣類やワイシャツのクリーニング代を抑えられる場合があります。反対に、出社していても、自宅でまとめ洗いをしてクリーニング店を使わない人なら費用を抑えられます。
結局のところ、在宅と出社のどちらが安いかは、働く場所だけでは決まりません。
家族構成、洗濯回数、洗濯機の種類、乾燥方法、仕事着の扱い方によって結果は変わります。
そして、私が最も見落としていたのは、お金ではなく時間でした。
週2回の洗濯増加でも、仕分け、干す、取り込む、畳む作業を合わせると、年間35時間以上を使う可能性があります。
在宅勤務で通勤時間がなくなっても、その時間をすべて家事へ使えば、生活に余裕は生まれません。
普段着は洗濯方法を工夫してまとめ洗いをし、布団のように自宅で扱いにくいものは、必要に応じてプロへ任せる。そうやって家事に使う時間を少しずつ減らしたことで、私は子どもと落ち着いて過ごす時間を持てるようになりました。
寝具の手入れ方法を変えてからは、鼻炎による寝起きの不快感も、以前ほど気にならなくなっています。
節約は、請求金額をできるだけ小さくすることだけではありません。
多少お金をかけても、それ以上の時間と気持ちの余裕を得られるなら、家族にとって十分価値のある選択です。
布団を自宅で洗う負担を減らしたい方や、自分の家庭に合うサービスを探したい方は、以下の記事で料金や保管期間を比較してみてください。
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