「何回言ったら片付けるの?」

「片付けないなら、もう全部捨てるよ!」

床いっぱいに広がったおもちゃを前にすると、ついこんな言葉が出てしまいませんか。

僕も以前は、毎日のように子どもたちへ「片付けなさい」と言っていました。

仕事を終えて疲れた状態で帰宅し、リビングのドアを開けると、床にはブロックやミニカー、折り紙、ぬいぐるみが散乱しています。靴下を脱いで一歩踏み出した瞬間、足の裏でブロックを踏んだときには、さすがに穏やかではいられませんでした。

子どもに声をかけても、返ってくるのは「あとでやる」「まだ遊んでいる」という言葉ばかり。結局、寝る直前になって僕や妻が片付けることになり、「どうして自分でできないんだろう」とイライラしていました。

正直に言えば、子どもが保育園や学校へ行っている間に、使っていなさそうなおもちゃを捨ててしまおうと思ったこともあります。

しかし、親にとってはガラクタに見えても、子どもにとっては大切な物かもしれません。実際、何か月も触っていなかったおもちゃを突然思い出して、「あれ、どこにある?」と探し始めることもあります。

そこでわが家では、子どものおもちゃを勝手に捨てるのをやめました。

代わりに始めたのが、「今遊ぶ物」「少し休ませる物」「誰かに譲ってもよい物」の3つに分ける方法です。

このやり方なら、子どもに無理やり捨てさせなくても、普段出しておくおもちゃの量を減らせます。物が減ったことで片付けにかかる時間も短くなり、以前より親子で言い合う回数も少なくなりました。

この記事では、2児のパパで会社員の僕が実際に試した「子どもの気持ちを置き去りにせず、おもちゃを減らす方法」を紹介します。

「子どもが片付けてくれない」「勝手に捨てるのは気が引ける」「収納を増やしても部屋が片付かない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

子どもがおもちゃを片付けないのは「性格」だけが原因ではない

たくさんのおもちゃを前に片付け方が分からず困っている子どもと見守る父親

子どもがおもちゃを片付けないと、親としては「だらしない性格なのでは」「しつけが足りないのでは」と不安になります。

僕も、周囲の家庭の話を聞くたびに焦っていました。

「○○ちゃんは、自分でおもちゃを元の場所に戻せるらしい」

そんな話を聞くと、わが家の子どもたちと比べてしまいます。そして、片付けができないのは、僕たち親の教え方が悪かったからではないかと落ち込むこともありました。

しかし、子どもたちの様子をよく見ていると、単に性格やしつけの問題ではないことが分かってきました。

おもちゃの数が多すぎて子ども自身も把握できていない

わが家には、想像以上の数のおもちゃがありました。

誕生日やクリスマスに買った物だけではありません。お子さまランチのおまけ、イベントでもらった物、親戚から譲ってもらった物、工作で作った物など、少しずつ家の中へ入ってきた物が積み重なっていたのです。

普段は収納ボックスに入っているため、それほど多いとは思っていませんでした。

ところが、一度すべて出してみると、同じようなミニカーや人形が何個もあります。子どもたち自身も、どんなおもちゃを持っているのか把握できていない状態でした。

これだけの量を、幼い子どもが毎日きれいに分類して戻すのは無理があります。

大人でも、床に大量の物が広がっていたら、どこから片付ければよいのか分からなくなるでしょう。子どもなら、なおさらです。

「片付けない子」なのではなく、「今の量では片付けられない」という可能性を考える必要がありました。

どこに戻せばよいのか分からない

以前のわが家では、おもちゃを細かく分類していました。

ミニカー、電車、線路、ブロック、人形、ままごと用品など、それぞれに箱を用意していたのです。親としては、そのほうが分かりやすく、きれいに収納できると思っていました。

しかし、子どもにとっては分類が複雑でした。

「これは車の箱? それとも小さいおもちゃの箱?」

「この人形の服は、人形と一緒に入れるの?」

片付けるたびに迷ってしまい、やがて面倒になって全部を一つの箱へ放り込みます。それを見た僕が、「そこじゃないよ」と直させようとするので、ますます片付けが嫌になるという悪循環でした。

大人にとって分かりやすい収納が、子どもにとって使いやすいとは限りません。

どこへ戻すのかを毎回考えなければならない仕組みでは、片付けを習慣にするのは難しいと感じました。

子どもにとって片付けは楽しい遊びを終わらせる作業

親は「使い終わったのだから片付けよう」と考えます。

一方、子どもはまだ遊びが終わったと思っていないことがあります。

例えば、子どもがブロックで作った街を床に残していたとします。親から見れば散らかっているように見えますが、子どもにとっては翌日も遊びたい大切な作品です。

それを「片付けなさい」と言われると、作った物を壊さなければなりません。

せっかく時間をかけて作った物を壊したくないのは当然です。「まだ遊んでいる」という言葉は、片付けを避けるための言い訳ではなく、本当に遊びの途中なのかもしれません。

わが家では、作りかけの物を残せる小さなスペースを用意しました。

その範囲に収まる物なら、翌日まで残してよいことにしています。すべてを毎日片付けさせるよりも、子どもの気持ちを尊重しながら床を確保できるようになりました。

親子で「片付いた状態」の基準が違う

僕が思う片付いた状態は、床におもちゃがなく、決めた箱に種類ごとに収納されている状態でした。

しかし、子どもたちは床のおもちゃを部屋の隅へ寄せただけで、「片付けたよ」と言います。

以前は、それを見るたびに「全然片付いてないじゃん」と言っていました。

けれど、子どもからすれば、床にあった物を移動させたのだから片付けたつもりです。親子でゴールが共有できていなければ、できているかどうかをめぐって言い合いになるのも無理はありません。

そこで、きれいに片付いた状態を一度写真に撮り、収納ボックスの近くに貼りました。

「写真と同じように戻そう」と伝えると、言葉だけで説明するよりも理解しやすくなります。

完璧に同じ状態にならなくても、子どもがゴールをイメージできるようになっただけで、片付けはかなり進めやすくなりました。

「片付けないなら捨てるよ」がうまくいかなかった理由

おもちゃを勝手に捨てず子どもの気持ちを考える父親

僕も何度となく、「片付けないなら捨てるよ」と言ってきました。

本当に捨てるつもりだったわけではありません。「捨てる」と言えば、慌てて片付けてくれると思っていたのです。

確かに、その場では子どもが動くこともありました。しかし、長くは続きません。

最後には僕が怒り、子どもが泣き、家の中の空気が悪くなります。それでも翌日になれば、また同じようにおもちゃが散らかっていました。

僕も感情的になってゴミ袋を持ち出したことがある

ある日、仕事が忙しく、疲れ切って帰宅したことがありました。

リビングにはおもちゃが散乱し、夕食の準備も進んでいません。足元のミニカーを踏みそうになった瞬間、僕の中で何かが切れてしまいました。

大きなゴミ袋を持ってきて、「今すぐ片付けないなら、この中に全部入れる」と言ったのです。

子どもたちは泣きながらおもちゃを抱えました。

その表情を見たとき、さすがにやりすぎたと思いました。結局、一つも捨てませんでしたが、言われた子どもにとっては「大切な物を突然奪われるかもしれない」という怖い時間だったはずです。

僕の目的は、子どもを泣かせることではありません。

物を大切にしながら、遊び終わったら自分で戻せるようになってほしかっただけです。それなのに、「捨てる」という言葉で動かそうとしていたことに気づきました。

親には不要品でも子どもには大切な持ち物

大人は、おもちゃを使用頻度や価格、壊れているかどうかで判断しがちです。

「何か月も遊んでいないから、もういらないだろう」

「無料でもらった物だから、捨てても構わない」

僕もそう考えていました。

しかし、子どもにとっての価値は、大人の基準とは違います。

少し色がはげたミニカーでも、おじいちゃんと一緒に選んだ思い出があるかもしれません。紙で作ったよく分からない物でも、保育園で初めて一人で完成させた作品かもしれません。

使っている様子だけを見て、親が不要だと判断するのは難しいのです。

もちろん、すべてを永久に残すことはできません。それでも、子どもの物を手放すときは、できる限り本人の気持ちを確認したほうがよいと感じています。

勝手に捨てると子どもが物を隠すようになることもある

自分の持ち物が知らない間になくなっていたら、大人でも不安になります。

「大切な物も捨てられるかもしれない」と感じれば、自分の物を隠したくなるかもしれません。

実際、わが家でも処分の話をした後、子どもがお気に入りの物を棚の奥へ隠していたことがありました。

子どもにとっては、大事な物を守るための行動だったのでしょう。

親は部屋をきれいにしたいだけなのに、子どもが親を警戒するようになっては本末転倒です。

それからは、本人が大切にしている物は勝手に処分しないことを伝えました。

「何でも捨てないから大丈夫。迷ったら残しておこう」

そう伝えると、少しずつ子どもからも「これはもう遊ばないかも」という言葉が出るようになりました。

「捨てる・残す」の二択では決められない

子どもに「これ、捨ててもいい?」と聞くと、ほとんどの場合は「ダメ」と答えます。

今この場で永久に手放すかどうかを決めるのは、子どもにとって負担が大きいからです。

これは大人も同じではないでしょうか。

長く着ていない服でも、「今日捨てて」と言われたら迷います。しかし、「いったん別の場所へ移して、3か月使わなかったら考えよう」と言われれば、少し気が楽になります。

子どものおもちゃも、「捨てる・残す」の二択にする必要はありません。

今は遊ばないけれど捨てたくない物は、保留にすればよいのです。

決断を先送りするのは悪いことではありません。むしろ、無理に結論を出して親子で後悔するより、時間を置いたほうが納得して手放せることがあります。

危険な物や完全なゴミは親が判断してよい

「勝手に捨てない」とはいっても、すべての物を子どもの許可が出るまで残しておく必要はありません。

割れたプラスチック、尖った部品、液漏れした電池、汚れがひどく衛生的に保管できない物などは、親が安全を優先して処分します。

ただし、黙って捨てるのではなく、可能であれば理由を説明します。

「ここが割れていて、手を切ると危ないから処分するね」

「電池の液が出ていて触ると危ないから、これはパパが片付けるね」

子どもの判断に任せる範囲と、親が責任を持って判断する範囲を分けることも大切です。

2児のパパがたどり着いた「勝手に捨てずに減らす」5ステップ

父親と2人の子どもがおもちゃを3つの箱に分けている様子

ここからは、わが家で実際に行った方法を紹介します。

特別な収納用品や広い子ども部屋は必要ありません。大切なのは、一日ですべてを終わらせようとしないことです。

子どもの集中力が切れる前に終わらせたほうが、次回も協力してもらいやすくなります。

ステップ1:家中のおもちゃを種類ごとに集める

最初に、家の中にあるおもちゃを集めます。

ただし、すべてのおもちゃを一度に床へ広げるのはおすすめしません。

わが家でも最初は全部を一か所に集めようとしましたが、あまりの量に親子でうんざりしました。子どもたちは途中から遊び始め、片付ける前より散らかってしまったのです。

そこで、種類ごとに取り組む方法へ変えました。

今日はミニカー、次の日はぬいぐるみ、その次は工作用品というように、小さな範囲で進めます。

家の中にある同じ種類のおもちゃを集めると、持っている量が分かります。

リビングだけでなく、子ども部屋、車の中、棚の下、ソファの隙間なども確認してみてください。「こんなに持っていたの?」と思うほど、同じような物が出てくることがあります。

作業時間の目安は、長くても30分程度です。

終わらなくても、その日はそこでやめます。片付けを嫌な思い出にしないことのほうが大切です。

ステップ2:「今遊ぶ・休ませる・譲る」の3つに分ける

集めたおもちゃは、次の3つに分けました。

  • 今よく遊ぶ物
  • しばらく休ませる物
  • 誰かに譲ってもよい物

ここでのポイントは、最初から「捨てる箱」を作らないことです。

目の前にゴミ袋があると、子どもは自分の大切な物を取られるように感じます。すると、普段は遊んでいない物まで守ろうとして、すべて「いる」と答えてしまいます。

僕たちは「捨てる物を探そう」ではなく、「今遊びたい物を選ぼう」と声をかけました。

「どれがいらない?」と聞くより、「今週はどのおもちゃで遊びたい?」と聞くほうが、子どもは選びやすそうでした。

また、「最近これで遊んでないよね」と決めつけないようにも気をつけました。

代わりに、次のような質問をします。

  • 「これでまた遊びたい?」
  • 「今、お部屋に置いておきたいのはどっち?」
  • 「これは少し休ませても大丈夫?」
  • 「小さい子に譲ったら喜んでくれそうかな?」
  • 「同じようなおもちゃがあるけれど、好きなのはどっち?」

子どもが迷った物は、無理にどこかへ振り分けません。迷うということは、今すぐ手放す準備ができていないからです。

ステップ3:迷った物は「おやすみボックス」に入れる

すぐに決められないおもちゃは、「おやすみボックス」に入れます。

これは捨てるための箱ではなく、一時的に休ませる箱です。

箱には、入れた日付を書いておきます。保管期間は家庭によって異なりますが、わが家では1〜3か月を目安にしました。

その間に子どもが思い出して「やっぱり遊びたい」と言った物は、箱から出して戻します。

一方、箱に入れたこと自体を忘れていた物は、期間が過ぎた後にもう一度見せます。

わが家では、子どもが「絶対にいる」と言っていたおもちゃをおやすみボックスへ入れたことがありました。僕は数日後に探すだろうと思っていましたが、2か月たっても一度も話題に出ませんでした。

そこで、もう一度そのおもちゃを見せてみました。

すると子どもは少し考えた後、「これはもう小さい子にあげてもいい」と自分から言ったのです。

最初に手放すよう説得していたら、おそらく「絶対ダメ」と言い続けていたでしょう。時間を置いたことで、おもちゃとの距離ができ、自分で判断できたのだと思います。

おやすみボックスへ入れた物は、子どもの目に入らない場所に置きます。

見える場所に置くと、箱を開けて遊び始めてしまいます。ただし、「勝手に捨てない」「必要になったら取り出せる」という約束は守ります。

この安心感があるからこそ、子どもも箱へ入れることに同意しやすくなります。

ステップ4:普段出すおもちゃをローテーションする

おもちゃを今すぐ捨てられなくても、普段出しておく量は減らせます。

わが家では、よく遊ぶ「一軍のおもちゃ」だけを、子どもの手が届く場所に置くことにしました。

それ以外は、おやすみボックスとは別の箱に入れて保管します。そして、1〜2か月ごとに一部を入れ替えます。

おもちゃをローテーションすると、子どもにとっては久しぶりに見る物が新鮮に感じられるようです。

以前は遊ばなくなっていた物でも、しばらく見えない場所へ置いてから出すと、「これ、懐かしい!」と言って夢中になることがありました。

新しいおもちゃを買わなくても、入れ替えるだけで遊びが変わります。

目の前にあるおもちゃの数が少なくなれば、一つひとつでじっくり遊びやすくなるうえ、片付けも簡単です。

収納ボックスから物があふれなくなり、子どもでも元の場所へ戻せるようになりました。

最初からたくさん処分する必要はありません。

まずは「家に残す総量」ではなく、「普段出しておく量」を減らしてみてください。それだけでも、リビングの印象はかなり変わります。

ステップ5:手放し方を子ども自身に選んでもらう

子どもが「もう遊ばない」と判断した物は、手放し方も一緒に考えます。

選択肢は、捨てるだけではありません。

  • 親戚や友人の子どもへ譲る
  • 保育施設や支援団体などへ寄付する
  • リサイクルショップへ持っていく
  • フリマサービスなどで売る
  • 写真に残してから処分する
  • 素材ごとに分別して処分する

まだきれいなおもちゃなら、「次に遊んでくれる子へ渡す」と伝えると、子どもも納得しやすくなります。

わが家では、子どもと一緒におもちゃをきれいに拭き、袋へ入れました。

「今までありがとう」と言いながら手放すと、ただゴミ箱へ入れるよりも、気持ちに区切りをつけやすいようでした。

売れた場合のお金をどうするかも、先に決めておくとよいでしょう。

わが家では、すぐに新しいおもちゃを買うのではなく、一部を子どもの貯金に回し、一部を家族のお出かけに使うことにしました。

自分の物を手放した結果が分かると、子どもにとってもよい経験になります。

大切なのは、「親に捨てられた」ではなく、「自分で次の行き先を決めた」と感じてもらうことです。

おもちゃが増えにくく子どもが戻しやすい仕組みを作る

子どもが自分で戻しやすい高さに整えたおもちゃ収納

一度おもちゃを減らしても、以前と同じ仕組みのままでは、また片付かなくなります。

子どもの頑張りだけに期待するのではなく、少ない動作で戻せる環境を作ることが大切です。

収納は細かく分けすぎない

わが家では、収納の分類をかなり減らしました。

以前はミニカー、電車、線路、ブロックなど細かく分けていましたが、現在は子どもの年齢に合わせて、もう少し大きな分類にしています。

例えば、次のような分け方です。

  • 乗り物
  • ブロック
  • 人形・ぬいぐるみ
  • 工作用品
  • その他

どこへ入れればよいか分からない物は、「その他」の箱へ入れて構いません。

親としては、すべてが正しい場所に入っている状態を目指したくなります。しかし、分類の正確さにこだわって片付け自体が続かなくなるより、自分で箱へ戻せるほうが大切です。

収納ボックスには、少し余裕を残します。

ふたを押さえなければ閉まらないほど詰め込むと、子どもは戻せません。箱の8割程度に収め、上から入れられる状態を目指します。

写真やイラストのラベルを付ける

文字がまだ読めない子どもには、写真やイラストのラベルが便利です。

収納ボックスに、中へ入れるおもちゃの写真を貼ります。乗り物の箱なら車や電車の写真、ぬいぐるみの箱ならクマなどの写真です。

わが家では、片付いた棚全体の写真も近くに貼りました。

子どもに「きれいに片付けて」と言っても、「きれい」の基準は伝わりにくいものです。完成した状態を写真で見せれば、どこに何を置くのかが分かります。

親が横から何度も指示しなくても、自分で写真を確認できるようになりました。

よく使う物は子どもの手が届く高さに置く

子どもが自分で取り出せても、自分で戻せない収納では片付きません。

よく使うおもちゃは、子どもの手が届く棚の下段へ置きます。箱も、子どもが一人で持てる重さにします。

反対に、細かい部品が多い物や、大人と一緒に使う物は上の段でも構いません。

全部を自由に取れるようにする必要はありません。子どもだけで遊べる物と、親と一緒に出す物を分けると、散らかる量も抑えられます。

また、大きな箱におもちゃを詰め込みすぎると、下にある物を探すために全部ひっくり返すことがあります。

浅めの箱を使ったり、中身が見える物を選んだりすると、必要な物を見つけやすくなります。

片付けは1回5分で終わる量を目指す

子どもが片付けを嫌がる理由の一つは、終わりが見えないことです。

大量のおもちゃを前に「全部片付けて」と言われると、どれだけ時間がかかるのか分かりません。始める前から嫌になってしまいます。

わが家では、5分程度で終わる量を目安にしました。

スマートフォンのタイマーを使ったり、子どもの好きな曲を1曲流したりして、その間だけ一緒に片付けます。

兄弟で役割を分けることもあります。

「今日はお兄ちゃんが乗り物、下の子がぬいぐるみ」

「パパは床に落ちている紙を集めるね」

このように担当を決めると、何をすればよいかが分かりやすくなります。

すべてを完璧に片付けられなかった日でも、「車を全部戻せたね」「床が見えるようになったね」と、できた部分を具体的に伝えます。

片付けるたびに注意されるより、自分が動いたことで部屋が変わったと分かるほうが、次の行動につながりやすくなりました。

新しいおもちゃを迎える前に置き場所を決める

おもちゃは、意識しなければ少しずつ増えていきます。

特に誕生日やクリスマスの後は、一気に収納がいっぱいになります。

わが家では、新しいおもちゃが来る前に「どこへ置くか」を子どもと相談するようになりました。

「一つ買ったら一つ捨てる」というルールを厳しく適用するのではありません。

新しい物を置く場所を作るために、今ある物の中から「休ませてもよい物」を選びます。

まだ手放せない物は、おやすみボックスへ移せば大丈夫です。

祖父母や親戚にも、収納場所が限られていることを伝えています。欲しい物を事前に聞いてもらったり、大きなおもちゃではなく絵本や体験をプレゼントしてもらったりするだけでも、増え方を抑えられます。

年齢や兄弟の性格に合わせて任せる範囲を変える

兄弟でも、片付け方や物への思い入れは違います。

すぐに手放せる子もいれば、小さな物まで大切に残したい子もいます。同じ年齢だからといって、同じ判断を求める必要はありません。

幼児なら、親と一緒におもちゃを箱へ戻せれば十分です。

小学校低学年になったら、どの箱へ入れるか、どのおもちゃを普段出しておくかを自分で選んでもらいます。

さらに年齢が上がったら、収納場所や手放し方も相談しながら決められます。

兄弟で一緒に使っているおもちゃは、一人の判断だけで処分しません。

「自分は遊ばないけれど、弟は使っている」ということもあります。共有物については、全員の気持ちを確認するようにしています。

片付けは、子どもの自立を測るテストではありません。

今できる範囲を任せ、難しい部分は大人が手伝えばよいと思います。

おもちゃを減らしても片付かないなら「布団の収納」も見直そう

押し入れを圧迫している布団とおもちゃ収納を見直す父親

おもちゃを減らしている途中で、わが家は別の問題に気づきました。

おやすみボックスを置く場所がなかったのです。

押し入れやクローゼットの中を確認すると、大部分を占領していたのはおもちゃではありませんでした。季節外の掛け布団や毛布、来客用の布団です。

子育て家庭では、おもちゃだけでなく、子ども服や寝具も増えていきます。

おもちゃをいくら整理しても、家の中で最も大きな物を見直さなければ、十分な収納スペースは生まれませんでした。

収納家具を買い足す前に大きな物を確認する

部屋が片付かないと、カラーボックスや収納ケースを買い足したくなります。

僕も「棚が足りないから片付かないんだ」と考え、何度も収納用品を買いました。

しかし、収納が増えると、その分だけ物も増えます。部屋が狭くなり、掃除をする場所も増えました。

新しい収納家具を買う前に、まず確認したいのが、押し入れやクローゼットを占領している大きな物です。

特に布団は、畳んでもかなりの場所を使います。

季節外の布団や来客用布団を入れているため、普段使う物を収納できず、結果的に床や棚の上へ物が出たままになっていました。

おもちゃだけを片付けの原因にするのではなく、家全体の物量を確認する必要があります。

布団は捨てる以外に「洗って預ける」方法がある

まだ使える布団を、収納場所がないという理由だけで捨てるのはもったいないものです。

とはいえ、家庭で大きな布団を洗い、しっかり乾かすのは簡単ではありません。コインランドリーまで運ぶのも、子どもがいる家庭にとっては大仕事です。

そこでわが家では、布団の宅配クリーニングを利用しました。

自宅から布団を送り、クリーニング後に届けてもらえるため、重い布団を店舗まで運ぶ必要がありません。

業者によっては、クリーニングした布団を一定期間預かってくれる保管サービスもあります。

オフシーズンの布団を預けられれば、その間は押し入れに空きができます。わが家では、空いた場所におもちゃのおやすみボックスや、普段使わない育児用品を置けるようになりました。

ただし、料金や保管期間、返却までの納期、取り扱える布団の種類は業者によって異なります。

安さだけで決めず、家族の人数や利用したい時期に合うサービスを選ぶことが大切です。

布団と収納を見直して掃除の負担も軽くなった

僕は以前から鼻炎に悩まされていました。

特に寝室や押し入れを片付けた後は鼻がムズムズし、掃除をするのが億劫でした。

布団宅配クリーニングを利用し、寝具と収納を見直してからは、個人的には以前ほど鼻の不快感を気にすることが少なくなりました。床に置く物が減り、日常の掃除がしやすくなった影響も大きいと感じています。

もちろん、鼻炎にはさまざまな原因があり、布団をクリーニングすれば必ず症状が改善するわけではありません。気になる症状がある場合は、医療機関へ相談してください。

それでも、わが家にとって寝具を清潔に保ちやすくなったことと、重い布団を運ばずに済むことは大きなメリットでした。

子どもが寝た後に布団を車へ積み、休日にコインランドリーへ持っていく必要もありません。

片付けや家事に使っていた時間が少し減り、その分、子どもと過ごしたり、自分が休んだりする時間を確保できるようになりました。

おもちゃを減らしても収納が足りない場合は、押し入れを占領している布団も一度確認してみてください。

保管サービスの有無や料金、仕上がりまでの納期を比べたい方は、以下の記事で詳しく紹介しています。

布団宅配クリーニングおすすめ5社を比較!料金・保管・納期で選ぶ【2026年】

まとめ|勝手に捨てなくてもおもちゃの量は減らせる

片付いたリビングでお気に入りのおもちゃを楽しむ父親と2人の子ども

子どもがおもちゃを片付けないと、親は毎日イライラしてしまいます。

「どうしてうちの子はできないのだろう」と不安になったり、「片付けないなら捨てるよ」と言ってしまった自分を責めたりすることもあるでしょう。

僕も同じでした。

しかし、子どもが片付けられないのは、性格やしつけだけが原因とは限りません。

持っているおもちゃの量が多すぎたり、戻す場所が分かりにくかったり、親子で片付けのゴールが違っていたりすることもあります。

わが家で実践した方法は、次の5ステップです。

  1. 家中のおもちゃを種類ごとに集める
  2. 「今遊ぶ・休ませる・譲る」の3つに分ける
  3. 迷った物はおやすみボックスへ入れる
  4. 普段出すおもちゃをローテーションする
  5. 手放し方を子ども自身に選んでもらう

大切なのは、最初からすべて捨てようとしないことです。

子どもにとって、おもちゃは自分の持ち物です。大人には不要品に見えても、大切な記憶が詰まっていることがあります。

今すぐ手放せないなら、いったん休ませれば構いません。

捨てなくても、普段出しておく物を減らせば、子どもが片付けられる環境に近づきます。

わが家も、今でも毎日完璧に片付いているわけではありません。仕事から帰ってきて、散らかったリビングを見ながらため息をつく日もあります。

それでも、「早く片付けなさい」「捨てるよ」と繰り返していた頃に比べると、親子で言い合う時間は明らかに減りました。

片付けは、一日ですべてを終わらせなくても大丈夫です。

まずはミニカーやぬいぐるみなど、一種類だけ集めてみてください。そして、「どれを捨てる?」ではなく、「今どれで遊びたい?」と聞いてみましょう。

その小さな一歩が、子どもの気持ちを守りながら、家の中の物を減らすきっかけになります。